エジプトのスエズ運河で大型コンテナ船が座礁し航路を塞いでいる問題で、船を所有する正栄汽船(愛媛県今治市)は26日、同市内で開いた会見で、日本時間の27日夜の離礁を目指すと発表した。檜垣幸人社長は「関係者に多大なる迷惑、心配をかけ、おわび申し上げる」と謝罪した。会見での主なやりとりは以下のとおり。
――座礁の原因は何だと考えるか
「調査中だ。突然の突風、砂嵐による視界不良だろうと聞いているが、船員からヒアリングして原因を究明していく。船員のミスはなかったと思うが断定はできない」
――27日の離礁はどれくらい確実か
「スエズ運河庁と、衝突に遭った船を救助するサルベージ会社の計画なので何ともいえない。ただ現状は油の漏れもなく、かじも動かすことができる。離礁できれば船は走れる状態になる。船員から水漏れはしていないと報告を受けている」
「水深11~15㍍で船体が乗り上げており、現在は浚渫(しゅんせつ)機械を投入して座礁船の船首部分付近の土砂を掘削している。接地面積を減らして船を動きやすくする。1日で90センチしか潮が動かないので、満潮を考えると12時間に一回しかチャンスがない」
――離礁がうまくいかない場合はどうするのか
「大型のタグボート2隻を28日に投入する計画だ。だめなら次の方法を探ることになる。コンテナを下ろすという選択肢もあるが、掘削する方が早く離礁につながると判断している。ただ当然、効果がなければ荷を下ろす作業の検討に入る」
――航路が塞がり停滞している船も多い。荷主などから(賠償などの)請求の動きはあるか
「今のところは特にきてない。まずは(運河の)復旧を優先し、損害額の請求が来ればその後からの交渉になる。船体保険は日本の保険会社3社、賠償責任保険は海外のものに入っている」
「責任については様々なルールがあるので何ともいえない。国際法を含め、法にのっとって対処する。運河庁はエジプトの管轄なので、現地の法律なども調べないといけない」
(桜木浩己)
2021-03-26 15:14:11Z
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